論文マラソン2 平野智紀・鈴木有紀「対話型鑑賞の問いかけ「どこからそう思う?」の意味の考察-「どうしてそう思う?」との比較から-
今日の論文は、平野智紀・鈴木有紀「対話型鑑賞の問いかけ「どこからそう思う?」の意味の考察-「どうしてそう思う?」との比較から-」(『美術教育学(美術科教育学会誌)第 41 号、2020 年 3 月)です。
1 実践・研究の背景
2 検証授業の設計
3 児童の変化についての分析
4 教員の変化についての分析
5 まとめと考察
小学校3年生のクラスを対象に、美術の視覚教材を使って対話型鑑賞を行う。そのときファシリテーターの問いかけを「どうしてそう考えた?」と「どこからそう考えた?」として、実際どのような変化が児童、教員それぞれに起きるかを振り返りや記録によって検証する。
「どこから」を用いると、より具体的な根拠に言及することが増え、「どうして」だと教材を離れて自分の経験や考えを話す傾向がある。また、「どこから」だと児童の振り返りから、特定ではなく様々なクラスメイトの意見が参考になったとする結果になりました。
問いかけの重要性、ファシリテーションについての実証研究でした。