論文マラソン22 峯村敏明「もの派はどこまで越えられたか」
峯村敏明「もの派はどこまで越えられたか」(『もの派とポストもの派の展開』図録、多摩美術大学ほか、1987年)。
1 歴史の教訓
2 もの派の問題点
3 システムと実践ーポストもの派の足がかり
4 絵画へー平面ではなく
5 彫刻へーインスタレーションではなく
6 subjectification
もの派の特徴を「出会いの追求」「ナマな物質・物理現象のあるがままの活用」「存在の関係と様態の把握」とまとめ、その問題は芸術理念が優位である点と述べる。それを乗り越えてゆくための課題を、「制作 当面は反復、転写、映写、集積、イヴェント」「絵画・彫刻 当面は借用システム、借用形式」「色、感情、主題の表現 当面は差異とずれの析出」とまとめている。
そして出品作家の作品に即し、章立ての項目に沿って、上記のキーワードにからめて論じている。