a curator's memorandum

1日1本論文を読んでメモする、論文マラソンをやっています。

2023-07-11から1日間の記事一覧

論文マラソン89 倉石信乃「中平卓馬と反ツーリズムの思考」

倉石信乃「中平卓馬と反ツーリズムの思考」(『美術フォーラム21』30号、2014年)。 ◯1960年代後半から約10年間にわたり、中平卓馬は写真家としてのみならず、既存の映像表現と政治への苛烈な批判者として健筆をふるった。 ◯高度経済成長下の日本では国鉄の一…

論文マラソン88 中原佑介「アイディアとしての芸術」

中原佑介「アイディアとしての芸術」(初出『SD』44号、1968年7月)。 ◯中原は「アイディアとしての芸術」を主に欧米の例からいくつも挙げる。ヘロンの人形、レオナルド・ダ・ヴィンチのデッサン、ルクーの建築のプラン、リシツキーのプルーン、オルデンバー…

論文マラソン87 伊村靖子「「色彩と空間」展から大阪万博まで―60年代美術とデザインの接地面」

伊村靖子「「色彩と空間」展から大阪万博まで―60年代美術とデザインの接地面」(『美術フォーラム21』30号、2014年11月)。 はじめに 「デザイン」の意義の拡張 美術の「デザイン」化―「色彩と空間」展の構想 美術にとっての「設計」 〇美術界においてデザイ…